ホウレンソウできない人は、AIも育てられない
前の記事で、
うちのAIスタッフ、
「ちびあっきー」
に俺が仕事を教えてる、
って話を書いた。
Goalを教える。
判断基準を教える。
実際に仕事をしてもらう。
レビューする。
また次の仕事をする。
そんな感じ。
でも、
これだけだと、
実はまだ足りない。
仕事を教える上で、
かなり大事なものがもう一個ある。
それが、
結果を返すこと。
「こう判断しました」だけじゃ、まだ半分
例えば広告で、
CPAが悪化した。
数字を見た。
原因を整理した。
今回は、
「再学習した方がいい」
って判断したとする。
ここで、
「再学習しました」
まで残して終わったら、
次に使える情報って、
実はそんなに多くない。
大事なのは、
その後。
で、結果どうなった?
3日後にCPAは戻った?
CVRは改善した?
さらに悪化した?
何も変わらなかった?
別の原因だった?
ここまで返ってきて初めて、
その判断が良かったのかどうか
が分かる。
AIに答えだけ渡しても、仕事は覚えない
AIに仕事を教える時、
「このケースはAです」
「今回は変更しません」
「この文章が正解です」
みたいに、
答えだけ渡すことがある。
もちろん、
それも必要。
でも、
答えだけが大量に残っても、
次の仕事では意外と使いづらい。
なぜなら、
どういう条件で、その答えになったのか
が分からないから。
だから俺が残したいのは、
答えだけじゃない。
何を見た?
↓
どう考えた?
↓
なぜその判断をした?
↓
何を実行した?
↓
結果どうなった?
ここまで。
「やりました!」で終わると、仕事はそこで切れる
これ、
人でも一緒だと思ってる。
仕事をお願いする。
「これ確認しておいて」
「この施策やっておいて」
「相手に聞いておいて」
で、
しばらくして、
「やりました!」
って返ってくる。
いや、
やったのは分かった。
で、
どうだったの?
ってなること、
結構ある。
確認してどうだった?
相手は何て言ってた?
施策をやった結果、
数字はどうなった?
次に何か必要?
終わった?
まだ続く?
ここまでないと、
依頼した側は、
また確認しないといけない。
「依頼されたことをやる」と「仕事を完了させる」は違う
これ、
結構大きな違いだと思う。
例えば、
「Aさんに確認してください」
って依頼された。
Aさんにメッセージを送った。
これで、
作業はした。
でも、
まだ返信が来てない。
だったら、
仕事は終わってない。
返信が来る。
内容を確認する。
必要なら次の判断をする。
関係者に共有する。
そこまで行って、
やっと前に進む。
だから、
「送った」ことをGoalにしない。
本当のGoalは、
その確認によって、
次の判断ができる状態になること。
結果が返ってこないと、次の判断ができない
俺が仕事で結構大事にしてるのが、
ここ。
何かを決める。
↓
やる。
↓
結果を見る。
↓
次を決める。
このループ。
結果が返ってこないと、
次に行けない。
だから、
実行したことだけ報告されても、
俺の中では仕事が途中だったりする。
「やった」という事実と、
「どうなった」という結果は別。
ホウレンソウって、そういうことだったんじゃない?
昔から、
報告・連絡・相談。
ホウレンソウ。
って言うじゃん。
正直、
言葉だけ聞くと、
ちょっと古い会社っぽくも聞こえる。
上司にちゃんと報告しましょう。
勝手に進めないようにしましょう。
みたいな。
でも、
AIと仕事するようになって、
俺は逆に、
ホウレンソウってめちゃくちゃ大事だったんだな
って思うようになった。
ただし、
上司を安心させるためじゃない。
「AIにホウレンソウしろ」って、あんまり誰も言ってない
AI活用の話って、
プロンプト。
自動化。
エージェント。
RAG。
Skill。
そういう話はめちゃくちゃ多い。
でも、
「AIにちゃんとホウレンソウしろ」
って話は、
あんまり聞かない。
でも実際にAIと一緒に仕事してると、
かなり大事だと思う。
判断させた。
↓
実行した。
↓
現実で結果が出た。
↓
その結果をAIにも返す。
ここまでやらないと、
AI側には、
「この判断が現実でどうだったか」
が残らない。
人には、
「結果を報告して」
って言うのに、
AIには結果を返さない。
これ、
結構不思議なんだよね。
ホウレンソウは、チームの学習を止めないためにある
例えば、
俺がある判断をする。
その判断をもとに、
誰かが動く。
でも、
結果が俺に返ってこない。
そしたら、
俺は、
その判断が良かったのか悪かったのか分からない。
本人も、
何が良かったのか分からない。
他のメンバーも、
その経験を使えない。
AIにも、
結果を返せない。
つまり、
その仕事から誰も学べない。
これ、
めちゃくちゃもったいない。
だからホウレンソウって、
単なるマナーじゃなくて、
組織の学習ループを閉じるための仕組み
なんだと思う。
マナーがない人は、AIも育てにくい
これ、
結構あると思ってる。
人と仕事する時に、
報告しない。
結果を返さない。
状況が変わっても共有しない。
自分の判断理由を説明しない。
問題が起きても黙ってる。
こういう状態で、
AIだけうまく育てようとしても、
かなり難しい。
だって、
AIにも同じことをするから。
指示する。
↓
答えが出る。
↓
使う。
↓
終わり。
その後、
実際どうだったか返さない。
するとAI側には、
「その答えが現実で通用したのか」
が残らない。
AIが使えないんじゃなくて、仕事の教え方が弱いこともある
AIについて、
「全然うまく使えない」
「毎回答えがズレる」
「結局使えない」
って話はよくある。
もちろん、
AI側の性能の問題もある。
向いてない仕事もある。
でも、
会社側の使い方を見ると、
AIに、
Goalを渡してない。
背景を渡してない。
判断基準を渡してない。
結果も返してない。
なのに、
「もっと賢く判断して」
って言ってたりする。
これ、
新人にやったら、
かなり厳しい教育だと思う。
人を育てる時も、結果まで一緒に見る
人材育成でも一緒。
例えば、
本人が、
「今回は一旦様子見だと思います」
って判断した。
俺が、
「その判断でいこう」
って言った。
で、
一週間後。
結果が改善した。
ここで初めて、
本人に、
「今回どこを見て、様子見にした判断が良かったんだろう?」
って返せる。
逆に、
悪化したなら、
「何を見落とした?」
を考えられる。
これを繰り返して、
判断力が上がっていく。
判断した瞬間に、
教育が終わってるわけじゃない。
結果を見るところまでが教育。
AIにも「答え合わせ」が必要
AIも、
似てる。
例えば、
AIが、
「今回はCVR悪化が主因だと思います」
って提案した。
その後、
実際に調べたら、
予約枠の問題だった。
だったら、
「今回は違ったよ」
って返した方がいい。
逆に、
その仮説が当たって、
施策までうまくいったなら、
「この条件ではこの見方が機能した」
って残す。
そうすると、
次に似たケースが来た時、
前回の経験を使える。
大事なのは、AIに褒めることじゃない
「AIにフィードバックする」
って言うと、
「良かったよ!」
「ありがとう!」
みたいな話に聞こえるかもしれない。
でも、
俺が欲しいのはそこじゃない。
必要なのは、
現実の結果。
何をやった?
↓
何が起きた?
↓
予想と何が違った?
↓
なぜ違った?
↓
次に何を見る?
これ。
仕事って、本当はこのループなんだと思う
俺の中では、
仕事って、
だいたいこう。
Goal
↓
判断
↓
実行
↓
結果
↓
差分
↓
学習
↓
次の判断
これを回していく。
一発で正解を出し続けることより、
外れた時に、
ちゃんと結果を見て、
次に修正できることの方が大事だったりする。
「報告」は管理のためだけじゃない
報告って、
管理されてる感じがして嫌いな人もいると思う。
俺も、
意味のない報告書とか、
報告のための報告は好きじゃない。
毎日、
「今日やったことを全部書いてください」
みたいなのを、
人間に増やしたいわけじゃない。
大事なのは、
次の判断に必要な情報が返ってくること。
そこだけ。
だから、
全部報告する必要はない。
でも、
Goal達成に影響する結果は、
ちゃんと返してほしい。
連絡も、相談も同じ
連絡は、
状況をつなぐため。
相談は、
自分だけでは決められないところを、
次へ進めるため。
全部、
目的は一緒だと思う。
仕事を止めないこと。
報告がない。
連絡がない。
相談もない。
そうすると、
どこかで仕事が止まる。
そして、
本人以外、
止まってることすら分からない。
AIに仕事を任せる会社ほど、ホウレンソウが大事になる
AIが増えると、
人間が全部の処理を見る必要はなくなる。
これはいい。
でもその分、
何が起きたら人間に戻すのか
がもっと大事になる。
正常なら、
AIがそのまま進める。
異常なら、
人間に報告する。
判断が割れるなら、
相談する。
重要な状態変更があったら、
連絡する。
あれ?
これ、
ほぼホウレンソウじゃん。
自動化しても、ホウレンソウは消えない
前の記事で、
自動化するなら、
異常時に誰へ戻すのかまで設計したい、
って書いた。
これも同じ話。
AIが全部やるようになっても、
報告はなくならない。
むしろ、
人間が細かい作業から離れるほど、
重要な変化を適切に報告する設計
が必要になる。
通知。
異常検知。
エスカレーション。
レビュー待ち。
承認。
言葉は変わる。
でも、
やってることは、
昔からあるホウレンソウに近い。
もしかしたら、AI時代ほど仕事の基本が大事になる
AIが出てきて、
急に新しい能力が必要になったように感じる。
プロンプト。
エージェント。
自動化。
RAG。
Skill。
いろんな言葉が出てくる。
もちろん、
新しい知識も必要。
でも、
実際にAIと一緒に仕事してみると、
必要なのは、
意外と昔からあるものだったりする。
目的を伝える。
背景を伝える。
分からなかったら確認する。
判断理由を共有する。
結果を報告する。
失敗したら振り返る。
次に活かす。
普通に仕事ができる人ほど、AIとも仕事しやすい。
俺は結構そう感じてる。
「AI使える人」って、プロンプトが上手い人だけじゃない
AI活用っていうと、
すごいプロンプトを書ける人。
最新ツールを知ってる人。
自動化できる人。
みたいに思われやすい。
それも一つ。
でも、
俺が本当にAIと仕事できる人だと思うのは、
仕事をちゃんと渡せる人。
Goalを説明できる。
判断基準を説明できる。
必要な情報を渡せる。
結果を返せる。
ズレたら修正できる。
次の仕事につなげられる。
これができる人。
人にもAIにも、結果まで返そう
AIに、
「これやって」
ってお願いする。
人にも、
仕事をお願いする。
その後、
結果が出る。
そこで終わらない。
どうだった?
を返す。
良かったなら、
何が良かった?
悪かったなら、
どこが違った?
次は、
どうする?
そこまでやる。
これだけで、
人もAIも、
次の仕事が変わる。
ホウレンソウできる会社は、仕事するほど賢くなる
人が仕事をする。
↓
結果を共有する。
↓
チームが学ぶ。
↓
AIにも学びを残す。
↓
次の判断が良くなる。
↓
また結果が出る。
俺が作りたいのは、
このループ。
だから、
ホウレンソウって、上司のためのマナーじゃない。
人もAIも、仕事するほど賢くなるための仕組み。
なんだと思う。
AI時代になって、
昔から言われてたことの意味が、
逆に分かりやすくなった気がする。
報告する。
連絡する。
相談する。
結果を返す。
一見、
当たり前なんだけど。
その当たり前ができないまま、AIだけ賢く使おうとしても、結構難しい。
AIが使えないんじゃない。
もしかしたら先に、
仕事の教え方と、仕事の返し方を見直した方がいい。
俺はそう思ってる。
AIを入れても学習が積み上がらないなら
毎回AIに同じ説明をしてる。
似た失敗を繰り返してる。
人もAIも、
過去の仕事を次に活かせていない。
そんな状態なら、
AIの性能より先に、
「結果がちゃんと戻ってきてるか?」
を見た方がいい。


