ウィンナーを​買いに​来てない​人に、​どう​ウィンナーを​売る?

小林顕人株式会社Hau'oli Growth 代表

俺、

顕在層と潜在層の話をする時、

よくウィンナーで考える。

スーパーで、

ウィンナー売り場まで来て、

ウィンナーを見比べてる人がいる。

この人には、

結構売りやすい。

値段。

量。

味。

原材料。

ブランド。

「今20%OFFです」

でもいい。

だって、

もうこの人、

ウィンナー買いに来てるから。

でも、

スーパーにいる人全員が、

ウィンナーを買いに来てるわけじゃない。

ビールを買いに来た人。

晩ご飯を何にするか決めてない人。

子どもと買い物してる人。

そもそも、

ウィンナー売り場を見る予定すらなかった人。

この人たちに、

同じ売り方をしても、

多分売れない。

俺のFIRST ANSWERを先に言うと、

顕在層も潜在層も、買うまでに必要なプロセスは同じ。

違うのは、

どこまで自分で終わらせてから来ているか。

だと思ってる。

顕在層は、

家である程度検討してから来る。

潜在層は、

まだ検討の途中で来る。

だから、

同じトークをしても、

売れるわけないんだよね。


ウィンナーを探してる人には、ウィンナーを見せればいい

例えば、

今日、

「ウィンナー買わなきゃ」

って思って家を出た人。

スーパーに着いて、

売り場へ行く。

そこに、

美味しそうなウィンナーが並んでる。

もう、

話は早い。

この人が考えるのは、

どれにする?

いくら?

何本入ってる?

前に食べたやつ美味しかったな。

みたいな話。

つまり、

ウィンナーを買うかどうかの検討は、かなり終わってる。

あとは、

どのウィンナーを買うか。

これが、

俺の中での顕在層に近い。


買いに来てない人に「ウィンナーあります!」と言っても弱い

じゃあ、

全然ウィンナーを買う予定がなかった人は?

その人に、

「ウィンナーあります!」

って言っても、

「うん、知ってる」

で終わるじゃん。笑

商品があることを知らないわけじゃない。

今、

買う理由がない。

そこで、

「このウィンナーは素材にこだわっていて」

「肉汁が多くて」

「今なら50円引きで」

って説明しても、

そもそも、

ウィンナーを検討するところまで来てない。


だから試食がある

そこで、

試食する。

ジュワッて焼いてある。

いい匂いがする。

一口食べる。

「あ、美味しい」

ってなる。

その瞬間、

さっきまで買う予定がなかった人の中に、

一個理由が生まれる。

「今日これ食べようかな」

って。

これ、

すごくマーケティングっぽいと思ってる。

商品の説明を増やしたんじゃない。

その商品を検討するきっかけを作った。


ビールを買いに来た人なら、また違う

例えば、

ビールを買いに来た人がいる。

その人は、

ウィンナーなんて考えてない。

でも、

ビールの横に、

焼いたウィンナーの写真があって、

「今夜の一杯に」

って書いてあったら?

「あ、いいな」

ってなるかもしれない。

その人が欲しかったのは、

最初からウィンナーじゃない。

ビール飲みながら、なんか美味しいもの食べたい。

そこに、

ウィンナーが入ってきた。

商品は同じ。

でも、

欲しくなる理由は違う。


子どもが「これ食べたい」って言ったら?

親子でスーパーに来てる。

お父さんもお母さんも、

ウィンナーを買う予定はなかった。

でも、

子どもが試食して、

「これ美味しい!」

「今日これ食べたい!」

って言う。

じゃあ、

買う理由がまた変わる。

自分が、

ウィンナーを食べたいからじゃない。

子どもが喜ぶから。

同じ商品でも、

人によって、

買う理由は全然違う。

だから、

「この商品は何がすごいか」

だけ見てても、

足りないんだよね。


潜在層は、悩みが浅いんじゃない。来店が早い。

ここ、

俺もよく、

「潜在層は悩みが浅い」

って表現することがある。

でも、

厳密に言うと、

ちょっと違うと思ってる。

浅いんじゃなくて、早い。

悩み始めてから、

来店するまでのタイミングが早い。

例えば、

昨日から腰がめちゃくちゃ痛い人がいる。

痛み自体は、

全然浅くない。

でも、

まだ何も調べてない。

整体がいいのか。

病院なのか。

自分でストレッチすればいいのか。

どうしたらいいか、

まだ分からない。

一方で、

腰痛はそこまで強くなくても、

半年間ずっと調べて、

整体も比較して、

口コミも見て、

「ここに行ってみよう」

まで決めてる人もいる。

だから、

悩みの深さと、検討の進み具合は別。

ここを一緒にしちゃいけないと思ってる。


SNS広告って、本来より早く来てもらってるんだよね

Googleで、

「腰痛 整体 ○○市」

って検索してる人。

この人は、

もうかなり検討が進んでる。

腰痛が問題だと思ってる。

解決したいと思ってる。

整体という方法も知ってる。

その上で、

どこへ行くかを探してる。

だから、

家でかなり検討してから来る。

でも、

Instagramを見てる人は違う。

整体を探してない。

予約しようとも思ってない。

そこに広告が出て、

「これ、俺のことかも」

ってなって来店する。

これ、

俺からすると、

本来自分でもう少し検討してから来るはずだった人に、フライングして来てもらってる

ってことなんだよね。

早く来てもらえる。

これは、

めちゃくちゃ良い。

でも、

早く来てもらったんだから、

当然、

まだ終わってないものがある。


買うまでに必要なフローは、どっちも同じ

俺は、

ここがかなり大事だと思ってる。

顕在層だから、

何かの工程が不要になるわけじゃない。

潜在層だから、

別の購買フローになるわけでもない。

最終的に買うまでには、

例えば、

自分に問題があると理解する。

解決したいと思う。

解決方法を知る。

選択肢を比較する。

自分には何が合うか考える。

商品を理解する。

価格も含めて検討する。

買う。

こういう流れがある。

顕在層も、

潜在層も、

結局ここは通る。

違うのは、

来店した時点で、どこまで終わってるか。


顕在層は、家で検討してきてる

顕在層の人は、

来店する前に、

Googleで調べてる。

ホームページ見てる。

口コミ見てる。

他店も見てる。

料金も調べてる。

整体という方法についても、

ある程度理解してる。

つまり、

来店した時点で、

前半の工程を、

自分で結構終わらせてる。

だから、

最後の確認だけで、

購入まで行くこともある。

「この人なら任せても良さそう」

「自分にも合いそう」

「じゃあやってみよう」

これだけで進める。


潜在層は、店で検討する

でも、

潜在層は違う。

早く来てるから、

まだ検討が終わってない。

じゃあ、

どうするか。

店で一緒に検討してあげる。

今、

どういう状態なのか。

なぜこうなってるのか。

どんな解決方法があるのか。

他の方法と何が違うのか。

自分には何が合ってるのか。

この方法を選ぶと、

どう変わるのか。

ここを、

一緒に整理する。

だから俺は、

顕在層は家で検討する。
潜在層は店で検討する。

って考えると、

めちゃくちゃ分かりやすいと思ってる。


同じトークをしても、そりゃ売れない

ここまで考えると、

顕在層と潜在層に、

同じ接客をしても売れない理由が分かる。

顕在層に、

一から解決方法を全部説明したら、

「それもう知ってる」

になるかもしれない。

逆に、

潜在層に、

顕在層と同じように、

最後の商品の説明だけして、

「じゃあどうします?」

って聞いても、

決められない。

だって、

まだ比較も検討も終わってないんだから。

決断力がないわけじゃない。

買う気が弱いわけでもない。

まだ、

必要な工程を通ってないだけ。


トークって、売り込むためじゃなく、検討を手伝うためにある

だから、

潜在層にトークが必要、

っていう話になる。

でも、

ここでいうトークって、

俺は、

上手く喋って説得すること

じゃないと思ってる。

「今買った方がいいですよ」

「絶対やった方がいいです」

って押すことでもない。

早く来てもらったことで、

まだ終わっていない、

理解。

比較。

検討。

判断。

そこを、

一緒に手伝ってあげる。

そのための会話。

それが、

世の中でよく言われる、

「トークが大事」

の中身なんじゃないかと思ってる。


潜在層だから、売り込む量を増やすんじゃない

これ、

かなり大事。

潜在層が成約しない。

じゃあ、

もっと強くクロージングしよう。

もっと商品の良さを説明しよう。

もっとお得感を出そう。

ってなりやすい。

でも、

違うかもしれない。

必要なのは、

売り込みの量じゃなくて、検討を手伝う量。

何が分かってない?

何を比較できてない?

何が不安?

何なら判断できる?

そこを見る。

潜在層は、

買わない人じゃない。

まだ検討の途中にいる人。


「悩みが浅い」で片付けると、結構危ない

潜在層の成約率が低い時に、

「この人たちは悩みが浅いからしょうがない」

で終わると、

改善できなくなる。

でも、

「まだ検討が終わってない」

って見ると、

やることが変わる。

この説明が足りなかった?

比較できる材料がなかった?

必要性が理解できてなかった?

選択肢を整理できてなかった?

まだ価格を判断できるところまで来てなかった?

って見れる。

つまり、

お客さんの問題じゃなく、

こっちの接客設計の問題として考えられる。


これは「感情の順番」ともつながる

前の記事で、

「情報は、正しい順番より『感情の順番』で出す」

って書いた。

あれは、

相手の現在地に合わせて、

情報を出す順番を変える話だった。

今回の話は、

その現在地そのものを見る話。

顕在層なら、

もう進んでる。

潜在層なら、

まだ早い。

だから、

必要な情報も、

必要な会話も変わる。

同じ人でも、

今どこにいるかで、

接し方は変わる。


「どう売る?」の前に、「どこまで終わってる?」を見る

だから俺なら、

お客さんが来た時、

顕在か潜在か、

名前をつけて終わらない。

見るのは、

この人は、購入までの工程をどこまで終わらせてる?

ここ。

自分の問題は理解してる?

解決方法は知ってる?

他の方法と比較した?

この商品を理解してる?

自分に必要だと思ってる?

価格を判断できるところまで来てる?

終わってるところは、

もう一回やらなくていい。

終わってないところは、

一緒にやる。

それだけ。


潜在層は、まだ早いだけ

ウィンナーを買いに来た人は、

もう検討が進んでる。

だから、

売り場で選べる。

ウィンナーを買いに来てない人は、

まず、

ウィンナーを検討するところから始まる。

試食かもしれない。

ビールかもしれない。

子どもの一言かもしれない。

その後、

美味しそう。

今日食べようかな。

どれがいいかな。

いくらかな。

って、

ちゃんと同じ購買フローを進んでいく。

だから、

俺は、

潜在層を、

「悩みが浅い人」

とは考えたくない。

「まだ早いタイミングで出会った人」

だと思ってる。

早く出会えたなら、

その分、

こっちが一緒に歩けばいい。

顕在層は、家で検討する。
潜在層は、店で検討する。

そして、

どっちも、

納得して、

比較して、

自分で選んで、

最後に買う。

売る側の仕事は、

その工程を飛ばさせることじゃない。

その人がまだ終わらせていない工程を、一緒に終わらせてあげること。

俺は、

そこまで含めて、

マーケティングだと思ってる。

読んでいて、​自社の​状況が​浮かんだなら。

何が​問題か、​まだ​整理できていなくても​大丈夫です。​現在地を​整理する​ところから、​一緒に​考えます。

相談してみる