AIの使い方より先に、AIに何を教えるか考えた方がいい
新しいAIが出ると、
「これ、どう使えばいいですか?」
って話になる。
便利なプロンプトは?
何て指示すればいい?
どんな業務に使える?
もちろん、
それも大事。
でも俺は、
その前にやった方がいいことがあると思ってる。
そのAIに、何を教える?
俺はAIと新しいプロジェクトを始める時、
いきなり仕事を頼まない。
まず、
かなり情報を渡す。
なぜなら、
仕事を頼む前に、仕事を理解できる状態にしたいから。
これが俺のFIRST ANSWER。
俺とAIのチャットを見て、スタッフがびっくりしてた
うちのスタッフが、
俺とAIのチャットを見たことがある。
で、
結構びっくりしてた。
もっと、
何十行もある、
めちゃくちゃすごいプロンプトを毎回書いてると思ってたらしい。
でも、
実際に俺が送ってるのを見ると、
「いい感じで!」
「前提だけズラさないでね!」
「そもそも何やってんだっけ?」
「おけ!それで!」
みたいな。笑
めちゃくちゃ短い。
多分、
想像してたAI活用と全然違ったんだと思う。
でもこれ、
AIに適当に仕事を投げてるわけじゃない。
最初にめちゃくちゃ情報を渡してるから、後が短くなる。
ここが結構重要。
もちろん最初から「いい感じで!」では通じない
新しいAI。
新しいプロジェクト。
そこでいきなり、
「いい感じで!」
って言っても、
そりゃ通じない。笑
何がいい感じなの?
何を作るの?
誰向け?
何がGoal?
何を守るの?
何がダメなの?
ってなる。
だから、
最初はちゃんと渡す。
会社は何をやってるのか。
今回のGoalは何なのか。
誰が関わってるのか。
それぞれ何を担当してるのか。
今どこまで進んでるのか。
過去にどういう判断をしてきたのか。
何を大事にしてるのか。
何をやってはいけないのか。
何が正本なのか。
どこまでAIが進めてよくて、
どこから人間が判断するのか。
俺は、
新しくAIとプロジェクトを始める前に、
こういう情報をかなり渡す。
だから俺にとって、
AIとのプロジェクト開始って、
最初の仕事を頼む日じゃない。
最初に仕事を教えるところから始まる。
前提を共有してるから、指示が短くなる
これ、
人間でも全く同じだと思う。
何年も一緒に仕事してるスタッフに、
「昨日の件、あれでいこう」
って言ったら通じる。
昨日の件。
あれ。
いこう。
言葉だけ見たら、
情報量めちゃくちゃ少ない。
でも、
共有してるContextがある。
昨日何があったか知ってる。
選択肢も知ってる。
Goalも知ってる。
俺が何を気にしてたかも知ってる。
だから通じる。
逆に、
初対面の人に、
「昨日の件、あれでいこう」
って言ったら、
何の話ですか?
になる。
当たり前。
つまり、
指示文の長さと、渡してる情報量は同じじゃない。
その場で書いた文章が短くても、
その前に共有してるContextがめちゃくちゃ多ければ、
仕事は進む。
だから、
俺のAIとのチャットだけ切り取ったら、
かなり雑に見えると思う。笑
でも、
裏側には、
それまで渡してきた前提がある。
だから「すごいプロンプト」を探す前にやることがある
AI活用っていうと、
プロンプトが注目されやすい。
どういう役割を与えるか。
どういう順番で書くか。
どういうフォーマットにするか。
もちろん、
必要な場面では俺もちゃんと書く。
最初は特にそう。
でも、
毎回そこをゼロから書き続けることが、
AI活用の完成形だとは思ってない。
むしろ、
何度も同じ説明を書いてるなら、
俺はそっちが気になる。
なんで毎回、
会社説明してるの?
なんで毎回、
Goal書いてるの?
なんで毎回、
この人はこういう人ですって説明してるの?
なんで前回の判断、
AIが知らないの?
それ、
プロンプトを改善する前に、Contextの渡し方を改善した方がいいんじゃない?
って思う。
資料を大量に投げればいいわけでもない
じゃあ、
会社の資料全部入れればいい?
Drive全部読ませればいい?
っていうと、
それだけでも違うと思ってる。
情報が多いことと、
仕事に必要な前提が分かること
は別。
例えば、
古いルールと新しいルールが両方ある。
同じことが違う資料に書いてある。
昔の判断が、
今も正しいように残ってる。
何が事実で、
何が仮説なのか分からない。
そうなったら、
AIも迷う。
だから、
たくさん渡すだけじゃなくて、
何を正本にするのか。
何が今の事実なのか。
何が仮説なのか。
何がもう使われてないのか。
そこまで整理して渡した方がいい。
この話は、「iPhoneのアプリですら更新するのに、社内ナレッジは何年そのままなの?」にもつながる。
AIにつなぐほど、
会社側の情報整理の甘さが見えてくる。
俺のことを知ってるAIと、知らないAIは全然違う
同じAIでも、
俺の考えを知ってる。
会社を知ってる。
今のプロジェクトを知ってる。
過去に何を却下したか知ってる。
誰に何を任せてるか知ってる。
そういうAIと、
完全な新規状態では、
仕事の進み方が全然違う。
知らない状態だと、
まず説明する。
一般論が返ってくる。
「それは分かってるんだけど……」
ってなる。
でもContextがあると、
現在地から話を始められる。
だから俺は、
前の記事の「AI、どれだけ賢くなってもしょうがない!」で、
AIの賢さより、
Contextがボトルネックになっていく、
って書いた。
今回言いたいのは、
その次。
じゃあ、そのContextをちゃんと渡そう。
って話。
最初に時間をかけるから、後が速くなる
最初に情報を渡すのって、
一見遠回りに見える。
早くAIを使いたい。
早く資料を作らせたい。
早く答えがほしい。
でも、
前提がないまま始めると、
ズレる。
修正する。
また説明する。
別のところがズレる。
また修正する。
ずっと、
説明のやり直し
が発生する。
だったら最初に、
この仕事をするために必要な世界を渡す。
すると、
後から、
「いい感じで!」
で進めるようになる。笑
俺は、
こっちの方が速いと思ってる。
ただし、完璧な説明書を作ってから始めるわけでもない
ここは勘違いしてほしくない。
会社の情報を全部整理して、
完璧なKnowledgeを作って、
AIが何でも知ってから仕事開始。
そんなことやってたら、
いつまで経っても始まらない。
最初に必要な前提を渡す。
仕事を始める。
AIが分からないところが出る。
また渡す。
ズレたら直す。
新しい判断が出たら残す。
現実の結果が出たら更新する。
これを繰り返す。
つまり、
最初にContextを渡すけど、そのContext自体も仕事しながら育てる。
「うちのAIスタッフは、俺に仕事を習ってる」で書いたことにもつながるけど、
AIに完成した教科書を読ませる、
というより、
仕事しながら会社のことを覚えていく。
その方が近い。
良いプロンプトより、「前提をズラさない」の方が大事な時もある
俺がAIに、
「前提だけズラさないでね!」
って言うのも、
結局ここなんだと思う。
文章の作り方を細かく指定したいわけじゃない。
考え方を全部俺と同じにしたいわけでもない。
むしろ、
考えるところはAIに考えてほしい。
でも、
Goal。
現在地。
今回の条件。
大事にしてること。
そこがズレたら、
どれだけきれいな回答でも意味がない。
だから、
作り方を細かく縛る前に、
前提をちゃんと共有する。
その上で、
考えてもらう。
「AIをどう使う?」の前に、「AIは何を知らない?」を見る
AI活用の話になると、
何を自動化する?
何を作らせる?
何を分析させる?
ってなりやすい。
でも俺は、
その前に聞きたい。
その仕事をするために、AIは何を知らないといけない?
会社?
顧客?
人?
数字?
過去?
判断基準?
現在地?
Goal?
そこを考える。
そして、
必要なContextを先に渡す。
そうすると、
プロンプトはどんどん短くできる。
最終的には、
「おけ!それで!」
くらいで仕事が進む。笑
でも、
それは雑になったんじゃない。
それまでに共有した前提が増えたから。
AIの使い方を覚える前に、
AIに自分たちのことを教える。
俺は、
こっちの方が先だと思ってる。


