「頑張ります」は​分かった。​で、​何が​悪いと​思ってる?

小林顕人株式会社Hau'oli growth 代表

仕事をしていると、

「頑張ります!」

って言葉を聞くことがある。

もちろん、いいことだと思う。

頑張ろうとしている。

何とかしようとしている。

その気持ちは大事。

でも俺、たまに思うんだよね。

いや、頑張るのは当たり前じゃない?

って。笑

ちょっと厳しいことを言ってるかもしれない。

でも、例えばさ。

外に出かける時に、

「私、外に出る時は靴を履きます!」

って宣言する人、いる?

いや、普通は履くじゃん。笑

そんなこと、わざわざ言わないよね。

俺にとって、仕事の「頑張ります」って、

結構これに近い感覚なんだよね。

仕事を任されたら、

その仕事を良くしようと頑張る。

そこは、最初から期待してる。

だからこそ、俺が本当に知りたいのは、

その先。

今、何が問題だと思ってる?

どうすれば良くなると思ってる?

何を確認したら、それが分かる?

こっちなんだよね。

だって、

頑張ることと、

問題が解決することは、

同じじゃないから。

「おいしくない」は、原因じゃなくて結果だよね

例えば、ラーメン屋さん。

最近、お客さんから、

「前より味が微妙になった気がする」

って声が増えたとする。

そこで店長が、

「もっとおいしいラーメンを作れるように頑張ります!」

って言ったら?

もちろん、頑張ってほしい。

でも、俺だったらちょっと不安になる。

それで、本当においしくなるのかな?

って。

だって、おいしくないっていうのは、

お客さんが感じた結果でしょ。

その結果が生まれるまでには、

いろんな工程がある。

食材の仕入れ。

材料の状態。

仕込み方。

スープの温度。

火を入れる時間。

調味料の配合。

麺の茹で時間。

提供するまでの時間。

それぞれが積み重なって、

最後に一杯のラーメンになる。

だから、

同じ「おいしくない」でも、

原因は一つじゃない。

例えば、スープの味が以前と違う。

そこで、

調味料を増やしたとする。

でも、本当の原因が、

仕込みの工程が変わったことだったら?

調味料を増やすことで、

むしろ味が崩れるかもしれない。

逆に、調味料は以前と同じでも、

材料の状態が変わっているかもしれない。

だったら、

先に見るところが違うよね。

俺が知りたいのは、

「おいしくします!」

という宣言じゃない。

以前と何が変わったと思っているのか。

どの工程に問題があると考えているのか。

こっち。

その見立てにこそ、

料理人としての経験や専門性が出るんだと思う。

「痛みが取れない」も、同じ構造じゃない?

これ、整体でも似てると思うんだよね。

例えば、

施術を受けたお客さんが、

「最近、全然痛みが変わらないんですよね」

って相談してきたとする。

そこで、

「次は痛みが取れるように頑張ります!」

って言われたら?

もちろん、

その気持ちはありがたい。

でも、

いや、それは最初からお願いしてるんだけど……。

ってならない?笑

お客さんが知りたいのは、

もっと具体的なことだと思う。

なぜ、変化が出ていないのか。

最初の見立てが違っていたのか。

施術する場所が適切ではなかったのか。

手技が必要なケースだとしたら、

圧の強さや角度が関係しているのか。

そもそも、

別の原因や専門的な評価が必要なのか。

もちろん、

痛みは単純なものじゃない。

圧を強くすればいいとか、

角度を変えれば必ず改善するとか、

そういう話ではない。

だからこそ、

何が変化しなかったのかを確認して、最初の考え方を見直すことが必要

なんじゃないかな。

例えば、

最初はある筋肉の状態が関係していると考えた。

そこで必要な評価をして、

適切だと判断した対応をした。

でも、期待した変化が見られなかった。

だったら、

その結果は大事な情報だよね。

最初の仮説が違っていた可能性もある。

ほかに確認するべきことがあるかもしれない。

そうやって考え直す。

それが、専門家の仕事なんだと思う。

もちろん、身体の状態によっては、

変化がすぐに出ないこともあるし、

施術だけで対応すべきでないケースもある。

だから、結果が出なかったことだけで、

担当者の技術が悪いとは判断できない。

でも、

なぜ期待した結果になっていないのかを考えることはできる。

ただ「次こそ頑張ります」と言うより、

その方がお客さんも納得しやすいと思うんだよね。

CPAが高い。それは見れば分かるじゃん

で、これ、

俺が普段やっている広告運用でも、

全く同じことがある。

例えば、

ある店舗のCPAが悪くなった。

そこで、

「CPAが高騰しているので、改善に取り組みます!」

って報告が来る。

うん。

改善してほしい。

もちろん。

でも、

それで何が分かったんだろう。

CPAが高いことは、

管理画面を見れば分かるじゃん。

俺が聞きたいのは、

何が悪いから、CPAが高くなってると思うの?

ってこと。

例えば、

CPAが先月5,000円だった。

でも、今月は10,000円になっている。

※数字は説明のための仮の例ね。

これだけ聞いたら、

CPAが2倍になったことは分かる。

でも、原因は分からない。

だから、

もう少し中を見る。

広告への反応はどうなってる?

CTRは?

クリック後の予約率は?

CVRは?

広告の配信単価は?

CPMは?

このあたりを分けて確認する。

でも、これで終わりじゃないんだよね。

だって、

CTRが下がったことが分かっても、

なぜCTRが下がったのかは、まだ分からないから。

結果の下には、また別の原因がある

例えば、CTRが下がっていたとする。

じゃあ、広告が悪いのかな。

その可能性はある。

でも、

何が悪いんだろう。

クリエイティブが今のユーザーに合っていない?

同じ広告を見せ続けて反応が落ちている?

ターゲティングが変わった?

広告が届いている人が変わった?

そもそも訴求が今のニーズに合っていない?

いろんな可能性がある。

じゃあ、CVRは?

広告はクリックされている。

でも、予約につながっていない。

だったら、

予約ページまでの導線が長すぎる?

広告とLPで伝えている内容が違う?

料金やサービス内容が分かりにくい?

予約枠が空いていない?

フォームで入力する項目が多すぎる?

あるいは、計測に問題がある?

こういう可能性もある。

CPMだって同じ。

ターゲットが狭くなっていないか。

競合の広告需要が強まっていないか。

配信面や広告の品質評価に変化がないか。

いろんな要因が考えられる。

もちろん、

数字一つで原因が確定するわけじゃない。

でも、こうやって見ていくと、

CPAが高いという一つの結果の下に、

いろんな原因候補があることが分かる。

ラーメンも一緒だったよね。

おいしくない。

だから、もっと頑張る。

ではなく、

材料なのか。

仕込みなのか。

調理なのか。

提供までの時間なのか。

どこが変わったのかを考える。

広告なら、

CTRなのか。

CVRなのか。

CPMなのか。

そして、その数字が変わった理由は何なのか。

結果を分解したら、その先にまた原因がある。

俺は、

そこをどこまで考えられるかが大事だと思ってる。

前に、

「CPA上がったから広告変える、って雑すぎる」

って記事を書いた。

あれは、

CPAという結果から、

何が変わったのかを切り分ける話。

今回考えたいのは、

その先でどう仕事を進めるか。

原因候補が見えた時に、何を確かめるのか。

そこなんだよね。

原因が分からないなら、仮説を立てればいい

ここで、

もう一つ大事なことがある。

俺は、担当者に、

最初から正解を当ててほしいわけじゃない。

そんな簡単な話じゃないと思う。

原因だと思っていたことが、

実際には違うこともある。

だから、

仮説でいい。

例えば、広告運用。

CPAが高くなっている。

CTRには大きな変化がない。

でも、CVRが落ちている。

だったら、

クリック後の予約導線に問題があるのかもしれない。

という仮説を立てる。

まず、予約ページを確認する。

予約枠が十分にあるか。

フォームでエラーが起きていないか。

広告とページの訴求が合っているか。

ここを確認する。

もし予約枠に問題があれば、

現場と調整する必要があるかもしれない。

ページに問題があれば、

修正する必要があるかもしれない。

一方で、

何も問題が見つからないこともある。

だったら、

最初の仮説を見直す。

広告経由で来ているユーザーが変わった可能性もある。

計測上のズレも確認する必要があるかもしれない。

こうやって、

次に考えることが決まる。

仮説って、正解を言い当てるためだけにあるんじゃない。

次に何を確認すればいいかを決めるためにもある。

俺は、そう考えてる。

何かを変えれば、仕事をしたことになるのかな

ただ、ここで気をつけたいのが、

仮説を立てたからといって、

すぐに何かを変更すればいいわけでもないこと。

例えば、

昨日、広告の設定を変更したばかり。

まだ十分な配信データがない。

獲得も少なくて、

良くなっているのか悪くなっているのか判断できない。

そんな時に、

「CPAが悪いから、また広告を変更します!」

ってなったら?

ちょっと待って、

って思う。

だって、

前回の変更がどうだったのか、

まだ分かってないじゃん。

そこで別の変更を加えたら、

何が原因で数字が動いたのか、

余計に分からなくなるかもしれない。

だから、

確認する。

でも、変更はまだしない。

という判断もある。

逆に、

予約ページで明確な不具合が見つかったなら、

それは対応した方がいいよね。

この二つを一緒にしたくない。

問題を確認すること。

何かを変更すること。

変更後の結果を評価すること。

全部、違う仕事だから。

だから俺は、

ただ「改善に取り組みます」じゃなくて、

今どこまで分かっていて、

何を判断したのかを聞きたい。

俺だったら、こういう報告が欲しい

例えば、

CPAが悪化している店舗について、

こんな報告が来たらどうだろう。

「現在CPAが悪化しています。確認したところ、CTRは大きく変わっていませんが、CVRが低下しています。」

「そのため、現時点では広告への反応よりも、クリック後の予約までの過程に問題がある可能性を考えています。」

「まず予約枠とフォームの動作、広告とLPの訴求のズレを確認します。」

「原因が確認できれば必要な対応を行い、その後は過去CPAと消化金額、獲得件数を見ながら評価します。」

「改善が確認できない場合は、別の原因候補も含めて再検討します。」

※これは実際の報告ではなく、考え方を示す例ね。

これなら、俺は分かる。

今、何が起きているのか。

担当者は何を問題だと考えているのか。

何を確認しようとしているのか。

そして、

どんな結果が出たら次を判断できるのか。

もちろん、

この仮説が正しいとは限らない。

でも、

少なくとも、その人が何を考えて仕事をしているのかが分かる。

そこが重要なんだよね。

「頑張ります」では、

その人の考えは見えない。

でも、

仮説と判断理由を聞けば、

その人がどこまで理解しているのかも見える。

経験が足りないなら、

一緒に考えられる。

見落としている原因があるなら、

指摘できる。

そして、

実際の結果が出たら、

その判断が正しかったのかを一緒に確認できる。

この方が、

次の仕事にもつながると思わない?

仮説が外れても、仕事として前進できる

ここで、結果の話。

例えば、

予約導線に問題があると思って確認した。

でも、特に問題はなかった。

じゃあ、

時間の無駄だったのかな。

俺は、

そうとは限らないと思ってる。

少なくとも、

今疑っていた原因について、

確認できたことが増えた。

だったら、

次は別の可能性を考えられる。

もちろん、

何でも調べればいいわけじゃない。

確認するコストもかかる。

だから、

どの原因がありそうなのか。

何から確認するのが効率的なのか。

そこにも判断が必要。

でも、

最初から正解が分からないからといって、

「頑張ります」だけで止まるより、

一つずつ確かめた方が、

次の判断材料が増える。

そして、

もし仮説が当たっていたなら、

なぜ改善したのかを整理する。

また似た問題が起きた時、

同じ考え方を使えるようになる。

これが大事だと思うんだよね。

前に、

「正解なんて出てねぇよ。やっと始まったんだよ」

って書いた。

実行して終わりじゃない。

結果を見て、

次の判断につなげる。

今回も、

そこにつながってると思う。

プロの価値って、結果の裏側を見られることじゃない?

ラーメン屋さん。

整体院。

広告運用。

全然違う仕事だけど、

一つ共通していることがある。

お客さんが見ているのは、

基本的には結果なんだよね。

ラーメンがおいしいか。

身体のつらさに変化があるか。

広告で成果が出ているか。

でも、

その結果を生み出すまでには、

たくさんの要因がある。

そして、

その要因を理解して、

必要なところへ手を打てるのが、

プロの専門性なんじゃないかな。

もちろん、

専門家だからといって、

何でも思い通りに改善できるわけじゃない。

外部環境が変わることもある。

本人だけでは変えられないこともある。

だから、

結果を約束しきれない仕事もある。

でも、

だからこそ、

何を問題だと考えているのか。

何を根拠にそう考えているのか。

何を確認しようとしているのか。

その考え方を伝える意味がある。

例えば、

「もっとおいしく作ります」

だけじゃなくて、

「以前と比べて、仕込みのこの工程に違いがある可能性を考えています。まずそこを確認します」

って話せる。

「次は痛みが取れるように頑張ります」

だけじゃなくて、

「期待した変化がなかったので、最初の見立てを再評価し、ほかに確認すべき要因がないか考えます」

って話せる。

「CPAを改善します」

だけじゃなくて、

「CVRの低下が影響している可能性があるので、まず予約導線を確認します」

って話せる。

これなら、

何を考えているのかが伝わるよね。

頑張ることは前提。その上で、何を考えて、どう判断しているのか。

俺は、

そこにその人の仕事の価値が出ると思ってる。

「頑張ります」は分かった。で、何が悪いと思ってる?

俺は、

頑張ることを軽く見ているわけじゃない。

本気で仕事に向き合うことは大事。

それがなければ、

そもそも良い仕事なんてできないと思う。

でも、

頑張るという意志と、

改善するための考え方は、

別のものだよね。

おいしくない。

痛みが変わらない。

CPAが高い。

それは、

まず確認できた結果。

だったら、

その結果が生まれた理由を考える。

原因候補を分ける。

根拠を探す。

仮説を立てる。

必要な確認をする。

変更すべきなら変更する。

まだ判断できないなら、

何を待てばいいのか決める。

そして、

実際の結果を見る。

そこまでやって、

初めて改善の仕事が進むんだと思う。

もちろん、

全部一回で正解できるわけじゃない。

だからこそ、

考えて、試して、また考える。

俺が聞きたいのは、

「頑張る気があるか」

だけじゃない。

「あなたは、何が問題だと思ってる?」

ってこと。

それを聞いて、

俺と違う仮説が出てきたっていい。

むしろ、

自分にはなかった見方なら、

一緒に考えたい。

だから、

「頑張ります!」

って言ってくれるのは嬉しいけど、

その次に、

もう一言欲しいんだよね。

「今はここに原因があるんじゃないかと考えています」

って。

そこから、

初めて同じ問題について、

一緒に考えられるようになると思うんだよね。

読んでいて、​自社の​状況が​浮かんだなら。

何が​問題か、​まだ​整理できていなくても​大丈夫です。​現在地を​整理する​ところから、​一緒に​考えます。

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